「ちょっとあんた、ウザイんだけど!
湊先生にベタベタくっつくのやめてくれる?」



え…?なに…



「か弱いフリして泣きついて、湊先生の気を引こうなんてどんだけ神経図太いのよ!」




そんなつもりは…。




「先生が優しいからって調子に乗んなよ!

私の方が湊先生のことあんたより前から好きだったんだから!

後からきたオバサンが必死にアピールしてんじゃねーよ!」




っ…。



何にも言い返す言葉が見つからない。




「あんたが猫かぶって湊先生に泣きついてたのも、私がせっかく湊先生を呼び止めた時にわざとらしく吐く真似してたことも私分かってるんだから!」




あの時のこと…!?




そんな風に見られていたなんて…




どうしよう…?




どうしたらいい…?





ハァハァ。




ん、息が…。





「さっさと退院してよ!私の邪魔しないで!」





やばい、苦しい…。




イヤだ。



今気づかれたらこれも演技だと思われる…。





落ち着けっ……!