花穂の病室へと向かいながら、俺は決意を固めていた。




花穂の気持ちを尊重して、少し距離を置いたけど…。



清水にも心配されてしまう始末。



このままじゃ、だめだ。



今日はしっかり話し合おう。





コンコン


「失礼します。」




チラっと同室の佐藤さんを見るとどうやら眠っているようだった。





「花穂?入るよ?」




カーテンを開ける前に声をかける。




そっと中を覗くと怠そうな花穂の姿が目に入った。





「怠そうだね。大丈夫?」