嗽を手伝って、ベッドへと戻る花穂の身体を支える。



カーテンを開けると引き抜かれた点滴が目に入った。




ギリギリまで我慢してたのか…。





「気付いてあげられなくて、ごめん。」




俺の言葉に辛そうな様子で首を横に振る花穂。




そんな花穂の様子に、申し訳ない気持ちがこみ上げてくる。




俺、何やってるんだろう…?





佐藤さんに構ってる場合じゃなかった…よな。





花穂をゆっくりとベッドへと寝かせる。





なんて声をかけて良いか分からないまま、無言で布団を直してあげた。