花穂と同室の佐藤さんに胸が苦しいと呼び止められた。



違うとは思うけれど、万が一発作だと怖いし、診た方がいいかな。



清水まだ来なさそうだしなぁ…。





聴診器を取り出して診察を始めたのだけれど…




何やらカーテンの外がバタバタと騒がしい。




顔だけ出して周りを見ると、苦しそうに戻している花穂の姿が目に入った。




ーーー!




なんともなさそうな佐藤さんに断りを入れ、花穂の元へ駆け寄る。





「ーーー花穂!?大丈夫?」




俺の質問に粗い呼吸を繰り返しながら、力なく頷いた花穂。