次の日。



解熱剤のお陰で少し下がったように思えた体温も、朝にはまた上がってきてしまったようだった。




熱が上がるのと連動して吐き気が襲う…。




気持ち…悪い。




こういう時はナースコール押した方が良いのかな…?



と悩んでいたところに聞きなれた声が聞こえてきた。




「おはようございまーす。」




…よかった。湊くんだ。




そう思ったのだけれど…





「あ、湊先生ー♡おはようございます♡

先生~、リサなんだか熱っぽくて。診てくれません?」



甘ったるい声が湊くんを捉える。





「んー?佐藤さんの主治医は清水先生でしょ?

もうすぐ回診にくると思うよ。熱測って少し待っててね。」



湊くんがさらっとかわす。




…それなのに





「えーでも、なんだか胸も苦しくって…。」




「え?胸?」