いつ切りだそうかと思って様子を伺っていたのだが、花穂がやんわりとお弁当を片付けだしたところでようやく声をかけた。




「お弁当食べないの?」



「あぁ…うん。今日慌ただしくてちょっと疲れちゃったかな?」




少し気まずそうな顔でふわっとはぐらかした花穂。




よく見たら少し顔色も悪いような…。




急にスイッチが入ったように頭の中が医者モードになる。




そんな俺に感づいたのか、もうこんな時間!と花穂が慌てて席を立つ。




「待って!」





俺は咄嗟に花穂の手を掴んでいた。