そして、彼女との出会いからちょうど1年。
優樹の後押しと、取られる前にという気持ちで、今に至る。
彼女は…無言のまま俯いている。
はぁあ。振られたなぁこれ。
緊張が増す。どうしようか。何か。何か。言わないと。

そんな時…。ゆっくり彼女の顔が上がる。
え…。ちょ?え?なんで?
高谷さんの目にはうっすら涙。さらに、りんごのように赤面している。
僕なんかした?
やばい。
「あ、あ。ごめんね?急にw気にしないで?wじゃあ!また明日。」
彼女に背を向けた。やっちゃったなぁ。

「待ってください!!」
そう言われゆっくり振り返る。すると。
「私も、あの、ずっと前から好きでした!!よろしくお願いします!」

そしてまた。
春の光が、僕達を優しく包み込む。