「えー、肉少なくない? ケチだね」

カレーの材料が入った袋をのぞき込んだ、カナの一言。

「カナ、声がおっきいよ」

「えー、だって少ないんだもん」

エプロンに三角巾姿のカナは、不満そうにぶーぶー言っている。

カレー作りが始まってすぐだけど、すでにカナのテンションがおかしくなってきている。

いつも言わないような文句を大声で言うぐらいだ。

今は、本当にカナを怒らせては、何をするか分かったものじゃない。

き、危険だ…

わたしはその事実に、苦笑いを浮かべた。