✤ 「えー、肉少なくない? ケチだね」 カレーの材料が入った袋をのぞき込んだ、カナの一言。 「カナ、声がおっきいよ」 「えー、だって少ないんだもん」 エプロンに三角巾姿のカナは、不満そうにぶーぶー言っている。 カレー作りが始まってすぐだけど、すでにカナのテンションがおかしくなってきている。 いつも言わないような文句を大声で言うぐらいだ。 今は、本当にカナを怒らせては、何をするか分かったものじゃない。 き、危険だ… わたしはその事実に、苦笑いを浮かべた。