辺りをきょろきょろと見渡すと、わたしがさっきまで立っていた位置の隣にカナがいた。

「び、びっくりさせないでよ…」

「そんなびっくりすると思わなかったんだもん」

カナが苦笑しながら、髪を振り払った。

「カナ、今日はポニーテールなんだね。髪が長いっていいなぁ」

カナは、背中までの長い髪だ。

日替わりの髪型は、わたしの憧れ。

わたしがそう言うと、カナが微妙な顔をして。