ベンチに座ってジュースを飲む咲真くんは、顔を上げて、少し照れくさそうにこちらを見た。
「俺、怖いのはムリだよ?」
「え、でも、さっき、全然平気そうに見えた…」
さっきのゲーム、わたしは、気絶するかと思うほど、怖かったんだ。
それでも、咲真くんは、きちんと敵を倒して、ステージクリアしてくれていた。
全然、怖いなんて素振り、なかったんだけどな…。
「いや、今野が怖いって言うのは、いいじゃん。女子だし。俺が怖いって言ったら、引くでしょ」
「あ……」
わたしは、その場面を想像してしまって、くすっと笑った。
「笑うなよ」
と、言いながらも、咲真くんも笑っている。
「今野って、知らないところで、いろいろ守られてるってこと」
そう言って、立ち上がる咲真くん。
「よし、次は、もうちょい刺激少なめで行こうか」
歩きだそうとした彼の袖を、思わず、引っ張ってしまう。
「…? どうした?」
「あ、あの! 守ってくれて、ありがとう…!」
わたしの言葉に、咲真くんは、一瞬、ぽかんとして。
「どう、いたしまして?」
と、困ったように笑った。
