「あのね……私は、恵梨香と2人で話がしたかったの」
いくら何でも空気ぐらい読みなさいよ。

「あのさ……迷惑なら俺出てようか?」
智也は、気まずいのか気遣って言ってくる。

そうよ!あんたは、邪魔。

すると恵梨香は、ガシッと智也の腕を掴まえる。
「ダメ。智也も責任があるんだから逃げないの!!」

えっ?責任……?
恵梨香の発言に驚いた。 

「恵梨香……」

「とにかく愛美も座って。
何頼む?話は、まず頼んでからにしたら」
そう話す恵梨香。
目は、真剣な表情になっていた。

この子……もしかして
私の言いたいことを勘づいている?
いや、まさかね……。

私は、座るとコーヒーを注文した。
「あのさ……話なんだけど。
恵梨香は、本気で智也のことが好きなんだよね?」

ずっと引っ掛かってること。
恵梨香って、智也みたいな人がタイプだったっけ?
実際恵梨香の好みを詳しく知ってる訳じゃないけど
最初智也に紹介した時
そんな素振りは、見せなかった。
それも演技だったの?

それとも私の知らない何かがあるの?