「大切なことを話したいの」

2人きりでちゃんと話をしたい。
冷静に恵梨香の本心を聞くんだ。

「……それって、智也のことについて?」

ギクッ!!
普段空気を読まないのに……なんでこんな時は、
勘が鋭いの!?

「……そうだけど……」
言いにくそうに返事をする。

するとニコッと笑顔で
「うん、分かった。
時間は、仕事が終わってからの方が
いいよねぇ~?」
アッサリと承諾をしてくれた。

あれ?笑顔で言うってことは、
意味を分かっていない?
恵梨香は、天然も入っているので読みにくい。
まぁ、2人で話を出来たら別にいいんだけど……。

そう思っていたのに。
いざ会社が終わり待ち合わせ場所である
喫茶店に行くと……何故居るの?
智也まで……!??

「恵梨香……何故智也まで連れて来たの?」

「えっ?智也の話なら本人も連れて来た方が
いいと思って……強引に連れて来ちゃった♡」

連れて来ちゃったじゃないつっーの!!
私は、2人きりで話したかったのに。