誰が……助けて。

「おい。何をやってるんだ?」

えっ?
この声は、恵梨香のお兄さん!?

「お、お義兄さん!?」
慌てたように言う智也。

私も驚いて覗き穴で見る。
するとまぎれもなくお兄さんだった。
な、何でココに!?

私の家を何故知ってるの!?
驚いているとお兄さんは、智也に

「別れたはずの女の家に何しに来ているんだ?」
そう言って聞いてくる。

「あ、いえ……ちょっと。
話をしたくて。結婚式のことで……」
慌てて誤魔化すように言う智也。

その言い訳じみた発言に
胸がギュッと締め付けられそうなる。

「だったら打ち合わせの時に言えばいいだろう。
わざわざ家まで来てやることか?」

「そ、それもそうですね。
じゃあ、失礼しました。」
そう言い行こうとするとお兄さんが

「ちょっと。待て」
智也を呼び止めた。