そして翌日。
顔を合わせにくかったけど勇気を出して
朝見付け次第、鍵を返した。

「おはようございます。
あの、これお返しします!!」

必死に言うが心臓は、ドキドキと高鳴って
うるさい。

「いや、合鍵だからお前が持っていろ。
また使うかも知れないからな」
そう言って受け取ってくれない。

いや、使わないから!!

「またって、そんなの一度っきりです」
二度と使ってなるものか……。

「それと寝たのは、1回じゃないだろ。3回だ」

「だ、誰もそんな話をしていません!!
とにかく、いりませんから。返します」
そう言い返そうと差し出す。

「ったく、いいから持ってろ。
ほら、仕事しろ。こっちは、忙しいんだ!」
拒否るとささっと行ってしまった。

もう。いらないのに……。
ムスッと頬を膨らましていたら

「あらあら。朝っぱらから
何イチャついてるのよ?愛美」
美香子がニヤニヤしながら声をかけてくる。

「はぁっ?イチャついてないわよ!!
変なこと言わないで」