試験の細かい流れの説明が終わり、試験開始まであと10分。俺はトイレに行った。すると横に来た男が「何?A区分?B区分?」と聞いてきたので「B区分です。」と返すと男はへらへら笑い、馬鹿にしたような顔で俺に言った。「高卒か(笑)パシり見たいなもんだな(笑)まぁ精々頑張りな(笑)」と言ってきたので俺は「エリートでも頭でっかちもいるみたいだしね(笑)学があればいいってもんじゃないしね(笑)今回は大卒の採用枠が狭いからそっちこそ頑張った方がいいんじゃないですか?(笑)ってか前回落ちたんですか?(笑)」俺がそういい放つと男は無言で去って行った。父が大卒が大嫌いと言っていたそうだがそれがなんとなくわかったような気がする。警察官採用試験は都道府県で行われる。 大卒はA区分、高卒はB区分と分けられる。警視庁なんかだと1類、2類、3類と分けられている。都道府県によって試験回数は違い、多い所では年3回採用試験が行われる。大体は5月、9月、1月に行われるが5月は大卒メイン、9月は高卒メインとなっている。もちろんどの都道府県も採用人数はだんとつで大卒が多い。日本が学歴社会だってのがよくわかる。俺はヨウをたし試験会場へ戻り着席した。