君がうたう七つの子

勿論、それは僕に触れることはない。

ただ、僕が感じている感覚が確かに触れていると教えてくれる。

「親はね、子供が大事なんだよ。

だから、さっきのお母さんが心配するのも当然なんだよね」

でも、と僕は喘ぐようにいう。

それでもあんまりじゃないか。

レイは望んでそうなった訳じゃない。

なのに、なのにあの子は心からの言葉で言ったんだ。

レイを傷つけた。

僕の表情から言いたいことがわかったのか。

はたまた、僕の心を覗いたのか。

彼女はわかってるよと言うように頷いた。

そして、僕の頬にあてていた手を離して、立ち上がる。

僕の頬に無いはずの温もりを残して。

レイは両腕を広げて、髪を揺らして、全身で風を感じるように歩き出す。

それから、歌うように言葉を紡ぐ。

何でもないことのように、さらさらと。

顔には悲痛な表情を浮かべているくせに。

「あの子の言っていたことは正しいよ。

大当たりだよ。

私のせいでここは誰も来ない寂しい場所になっちゃった」

あぁ、でもしょう君が来てくれているか、と笑って。