君がうたう七つの子

外に出てそれじゃあと僕が言いかけると、彼女は今までの時間の中で一番大きな声で話しかけてきた。

とは言っても、彼女を基準にしたものなので、一般的にはそうではないかもしれないけれど。

きっと、店の中で大声を出せなかったというのもあるが、その声には触れたくなかったものに触れようとする自分を鼓舞するような気持ちがある気がした。

「沢村くん!」

「・・・どうしたの」

「沢村くんってさ、変わったよね」

一言目の彼女の強い声に無意識に警戒していた自分の体から、力が抜けていくのを感じた。

身に覚えはなくとも、彼女を不快にさせたかと、罵詈雑言でも浴びせられるかと思ったけれど。


しかし実際そうでは無かったのだから、相手に拍子抜けしたことを悟られぬようにすぐに言葉を返した。


「そうかな。自分ではよくわからないけど。

日に焼けたからかな」

昨日は一日中外にいたので、肌が赤みを帯びている。

僕は普段用事が無ければ滅多に外出しないため、肌は白いほうだったのだが、これからレイに会いに行くのを考えると、もっと焼けることになるかもしれない。