君がうたう七つの子

そうやって僕が今度は恥ずかしさに追いやられているときに、彼女はおずおずと口を開いた。

「え、模試?あっ、うん。そうだったの。

沢村くんもいくつか受けた?」

模試にクエスチョンマークがついていたが、今日の出来事をもう忘れてしまったのか。

それほど受検勉強で疲れているとなると、僕の日常をそのまま彼女に伝えたら、彼女のやる気に支障が出るかもしれない。

はたまた、自分はこんなに真面目にやっているのにと憤慨されるかも。

まぁ、僕が知る彼女の性格からして理不尽に怒る事は無いだろうが、彼女の邪魔はせめてしないようにと言葉を選びながら話す。

「うん、少しだけどね。後は家でやっているよ」

少しというか一つだけしか受けていないのだが、嘘ではないので見逃してもらいたい。

家でやっているのは本当だ。

ほんの一時間程ではあるが、これも嘘ではない。