君がうたう七つの子

最初に久しぶりと挨拶を交わして、注文するとき以降口も開かなければ、相手にそう思われても仕方ないか。

「いや、そんなことないよ。

外があまりにも熱かったから少しばてたみたいだ」

所在なさげにしている彼女を安心させるように、出来るだけ優しい声で話せば

「そっか、それならよかった。

って、良くないよね。熱中症とかかな、大丈夫?」

次は心配させてしまった。

相手を落ち着かせようと発した言葉が、何故逆の効果を発揮しているんだ。

「大丈夫だよ。店に入って飲み物飲んだらだいぶんよくなったから。

心配してくれてありがとう」

目の前の水の入ったコップを見ながら言うと、ようやく彼女は安心したようで、自分の所に置かれていたアイスティーをごくごくと口にする。

見ていて気持ちいいほどの飲みっぷりで、ばてていたのはむしろ君のほうなんじゃないと思わせるほどのものだ。