君がうたう七つの子

歌いおわった彼女は閉じていた目を開けて、僕に視線を向けて一礼する。

僕は立ち上がって、彼女に拍手を送った。

スタンディングオベーション。

最大の賛辞だ。

「はは、大げさだなぁ。

私の歌をそんなに褒めてくれるのはしょう君くらいだよ。

私って、微妙に音外しちゃうらしいからさ」

「なんだ、気づいていたの?

僕はてっきり気づいていないものだと思っていたよ」

「気づくっていうか、周りから言われるからね。

私自身としては、うまく歌えていると思うんだけど・・・・」

何が違うんだろうと真剣に悩みだすレイは、暫く考えても答えは出なかったらしく、仕方なさそうにため息を吐いた。

そこまで深刻なものでもないだろうと思ったけれど、人の悩みを自分の物差しで測るのは、いかがなものかと僕は何も言わないでおいた。