君がうたう七つの子

僕の思い付きで並べ立てた言葉にレイは感動したように目を瞬かせ、その後急にそれを細めてじろりとこちらを見た。

「――――私、情けないとか、臆病とか言ってないんだけど。

それって、しょう君が私をそう思っていたってこと?」

さっきまでのあの感動のまなざしはどこへいったのか、問い詰める様に僕に迫ってくる彼女は不機嫌な顔つきだった。

「え、僕そんなこと言った?」

「言いました、はっきりとね」

「あれ、おかしいな。そんなはずは」

僕は近づいてくる彼女の進行を防ごうとして両手を顔の前で構えて、あさっての方向を見ながら、少しでも彼女から離れようと体を後ろにそらせる。

「ぷっ。あはっ、あははははは!」

彼女はそんな僕を見て、表情を一変させて大笑いした。

僕を右手で指をさしながら、左手はお腹を抱えるようにして、笑っている。

・・・・・笑いすぎだろう。

いくらなんでもそこまで笑うことじゃないだろうと、羞恥に羞恥を重ね、それが怒りになろうとしたとき、彼女はようやく笑うのをやめた。

笑い終わった、笑い尽きたと言った方がいいくらいだけど。

「ははっ。笑った笑った。

まさか、今日こんなに笑えるなんて思ってもいなかったよ」

「あぁ、そう。

それはとても良かったですね」

「うん、よかった」

「はいはい」

「――――しょう君に会えて、本当によかった」

「・・・何、急に」

彼女らしくない落ち着いた声音で言われた言葉が、僕の中で不穏な音をたてる。

「さっきも言ったでしょ。

もう時間も無くなってきたし、言いたいこと言おうかなって」

彼女の表情に先程の怯えた様子はなく、ただ静かにその時を待っているようなものだった。

全てを受け入れているものだった。