君がうたう七つの子

そうして暫く立っていると、レイはポツリポツリと思いを吐き出す。

「・・・だ。

嫌だ。本当は離れたくなかった」

「うん」

「お父さんとお母さんともっと一緒に居たかった!

死にたくなんてなかったのに。

そんなこと今だって嫌だと思うのに!」

「うん」

小雨のように吐き出されていた言葉は、次第に強くなっていき、豪雨へと姿を変えて激しく打ち付ける。

「どうしてこんなことになったの。

あの日雨が降っていなければ、興味本位で川を覗き込んだりしなければ、家を飛び出したりしなければ、お母さんとケンカをしなければ!!

こんなことにはならなかったのに!」

「うん」

「嫌だ、いやだ、いや。

怖いよ、怖い、こわい、消えたくない、行きたくない、逝きたくない

私は生きていたいのに!

ここに、皆といたいのに!なのに、どうして」

「うん」

「生きたいよ、生きたい。

生きていたい。

でも、もう―――――――――」

そう言って彼女は泣いた。

大声で、言葉にならない言葉を赤子のように泣き叫んで、泣いた。

僕にはそんな彼女を抱きしめることと、時々聞こえてくる

”生きていたい”

その言葉に、胸を痛めることしかできなかった。

無力な僕は、ただそうして、レイの想いを受け入れ続けた。