白鳥となら癒し合っていけそうか。

肩を寄せ合い、もう一度恋をしていけるだろうか。




(今更だけどな……)



笑う女の顔をもっと間近で見てみたいと思った。

泣いてる顔なんか、二度と見たくないと思う。



幸せにしてやりたい……。

それを見て、俺も幸せだと思ってみたい。



「……いい加減ワガママな奴だよ。俺は」


病気の小鳥の世話をさせたり、女になれよ…と迫ったり。


「白鳥が困惑するのも当然だな」


不様な自分が嫌になる。

やっと契約を済ませて帰れば修羅場に出合い、あろうことか女を求めるようになるなんてーー。




『ピピッ!』


「……ピーチ」


ずるいよな、お前は。
俺よりも先に白鳥と仲良くなるなんて。



「まぁいい。チャンスはこれからだ」


機会は幾らでもある。

オフィスでも家でも、すぐ近くにいるんだから。



「先ずは礼が先だな」


この間のような食べ物にするのは止そう。

大人らしくデートにでも誘って、お互いを知るところから始めるんだ。



「そうだ。先ずはそこから」


近い距離に住んでる俺達の関係。

ピーチが取り持った仲を、ゆっくりと深めていけばいい……。