隣に住むのは『ピー…』な上司

目線は小鳥、耳は課長の声にすました。


「俺の声を聞かせるからケイタイをピーチのカゴに近づけてくれないか」


「は、はい!わかりました!」



液晶画面を小鳥の方に近づけてみた。



「ピーチ」


電話から声が聞こえ、小鳥は余計に落ち着かなくなった。


『ビビッ!』


高いけれど音が濁っている。

「ピュー♫」と課長の口笛が始まって、小鳥は嬉しそうにケイタイに近寄ってきました。



『ビビッ!グルルル』


会話しているかのような声を発している。
まるで親鳥とヒナみたいです。



(すご〜い!)


面白くなって聞いていた。
ほんの数十秒間だけだったのに、小鳥はすっかり安心したみたいだった。



「課長すごいですね。ピーチちゃんすっかり落ち着きましたよ」


くちばしの先で体のあちこちを繕っている。
さっきみたいにバサバサと落ち着きなく翼を広げたりもしてない。

これも愛情のなせる技?
飼い主との結びつきの強さに思わず拍手したくなる。


「四年も飼ってるとこんなもんだ。今の調子なら薬も飲んでくれそうだろ」

「はい、きっと大丈夫だと思います」

「少しでも困るようなら電話してきていいから。俺が無理に頼んでるんだから遠慮とかしなくていい」


時間帯とかを気にしていた私にとって、助けになる様な言葉でした。


「ありがとうございます。何かあったらお電話します!」