隣に住むのは『ピー…』な上司

「こんなに頼んでもダメか」

「ダメです。お願いだから他へどうぞ」


冷た過ぎるな…と声が聞こえる。
横暴すぎる人に言われたくないセリフです。



「もういいよ」 
 

課長は肩を落としたまま、大きく息を吐きました。

納得したかのように小鳥をケースから取り出し、カゴの中に入れ直した。


「今からでも預けられる場所を探す……」


ガッカリしながら部屋を出ていこうとする。


「世話をしたら可愛くなるのにな」


今更ながらのプレゼンだ。


「ピーチなら鳴き声も小さいし、誰にも迷惑をかけないのに」


私は迷惑をかけられている。

仕事をズル休みさせられるし、高額な診療代は支払わされるし。



(あ……そうだ)


「課長」


呼び止めると、課長は一瞬嬉しそうな顔をしました。

ぱぁっと明るくなった顔つきに、思わずハッと見入ってしまった。


「何だ?」


真面目そうな顔つきに変わった。
自分も我に返り、領収書を手渡した。


「診察代、4000円だそうです」

「高いな」


やはりそう思うか。


「初診料が1000円で、診察代と投薬料が3000円だそうです」


受付で言われた言葉を足しました。


「バーより酷いな」

「酷いですよね」


良かった。
その点は同意見だ。


課長は領収書を受け取り、小鳥の入ったカゴを床に置こうとした。


「あ……私が」