知らなくてもいいと言われても、事実確認をしておかないとダメ。

きちんと認めてもらわないと自分の心に隙ができる。


その中に入れてしまいたくなる。

課長のことを好きになんてなりたくもないのに。



(……好きになんて絶対にならないから……)


反対の言葉を思い浮かべてしまいそうで止めた。

その先は、何があっても絶対に考えたらダメだ。


課長のことは思わない。

これからは今まで以上に接点を持たずに暮らしていくんだ。



(そうする……)


頷きながら暫く泣き続けました。

涙は乾いてしまっても、心に受けた傷口は癒えなかった。


オフィスへ行けば課長とは顔を合わす。

接点ゼロで暮らすなんて所詮ムリなことなんです。



土日の間は極力避けて通れた。

でも、月曜日の朝、私は思わぬことを耳にしてしまった。