次の日の朝、少し緊張しながらも包みを抱えていた。

(そういえば、実際会うのははじめてだな…)

少し待っていると、人影が現れた。

「おはよう!わざわざごめんね!」

敬太先輩だった。

「いえいえ!むしろもらって頂いてすいません。チョコレート味なんですけど大丈夫でしたか?」

「大丈夫!本当にありがとうね!」

敬太先輩は嬉しそうにパウンドケーキをもらってくれた。

渡し終えた私たちはHRが始まる前に別れた。
別れた後に私は思った。

(あれはかっこいい…のか?)

私のタイプとは全くと言っていいほど真逆だった。