「パウンドケーキって思ったより量がおおいなぁ…」

出来上がったパウンドケーキを見て独り唸った。

「クラスに配るのは本番の楽しみが減るからやだなぁ…。…そうだ!」

私は携帯を取り出しLINEを開いた。

『バレンタインの試作品作ったんですけど、よかったら食べてもらえませんか?』

宛先は最近仲の良い敬太先輩だった。

少し時間が経って敬太先輩から返事が来た。

『俺がもらってもいいの?食べたい!』

よかった!貰ってくれるみたい!

『もちろんです!明日渡しに行きますね!』

『ありがとー!それなら朝でもいいかな?』

私は敬太先輩と会う約束を取り付けた。