雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

「あぁ、あの金髪の一昔前のヤンキーみたいな?」


「それがさ、髪染め直して面接来たんだって! 店長いなくて、悠李さんが面接したらしい」


「どういう風の吹き回し?」


「知らね。ゴールデンウィークで人手も足りないからって雇ったらしいけど。ま、意外とちゃんとやってる」


「へぇー、今度見に行くから、シフト入ってる時教えて?」


「なんだよ、桜川那子に興味あるのか?」


 新太はニヤニヤしながら、腕組みする。


「桜川那子と一緒に働いてる帆鷹を見てみたい」


「……悪趣味だな」


「なあなあ、バイト中なんて呼んでんの? 桜川先輩?」


「桜川さん」


「那子ちゃんとか言っちゃえば?」


「バイト歴は俺が先輩だけど、年は向こうが上だからな。一応」


「なんだ、帆鷹ってちゃんとしてんじゃん」


「どういう意味だ」


 同じバイト先に江坂悠李、九条帆鷹、桜川那子という一癖も二癖もあるメンバーが顔を揃えた。新太は何かが起こりそうな、ワクワクするような予感がしていた。