雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

「あの二人って、ぱっと見合わなそうでいて、実はなかなかいいコンビだよな?」


「うんうん。言えてる」


「あくまでコンビだけど」


「あくまでコンビって?」


「帆鷹は女に興味ゼロだから」


「そうかな?」


 穂香が財布を落とした一件を思い出し、千咲希はひとり笑みをこぼす。


「えっ? 長原、何か知ってんの? あの二人に何かあったとか?」


「ううん。別にそういうんじゃなくて、なんとなく」


 千咲希はさり気なく誤魔化すと、青が薄くなっていく空を見上げた。新太に話をしたせいか、心はとても穏やかだ。そしてもう一度匡に話しかけてみようと思う気持ちになっていた。お土産を買って渡す。それがひとつのきっかけになると思い、新太と二人あちこちお店を見て回る千咲希の顔は、久しぶりに心からの笑顔であふれていた。