雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

 首里城の駐車場にバスが到着し、六台のバスからぞろぞろと降車する生徒達。千咲希の後ろに並んで降車した穂香は、思いっきり両手を伸ばして伸びをした。そこに帆鷹と新太が降車してきて、何やら新太が帆鷹にしつこくじゃれついている。


「新太、何騒いでんの?」


 訊いた穂香に、帆鷹が言った。


「頼むから、こいつ何とかして」


「穂香だって聞いたら騒ぎたくもなるって」


 二人から言われ、一瞬迷った穂香だったが、何をそんなに新太が騒いでいるのか気になった。


「どしたの?」


「帆鷹のやつ、今日の夜、野原絵里奈に呼び出されてんだぜ~」


「嘘!? マジ!?」


 必死に平静を装って、大げさなリアクションを取って笑った穂香だったが、その心の内は大きく波打っていた。