雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

 那覇空港に無事降り立った飛行機。三泊四日の修学旅行がスタートした。九月という季節柄、懸念された台風の心配もなく、天気予報は四日間とも晴れとのこと。

 那覇空港内で昼食を済ませた一行は、クラス別でバスに乗り込み、首里城へ。一日目の見学場所は一ヶ所のみで、首里城の後はホテルに向かう事になっている。

 二年三組を乗せたバスの車内は、バスガイドさんの挨拶が終わるや否や、バスの外に広がる南国の景色に盛り上がっていた。そんな中、帆鷹のポケットで、スマホのバイブが振動する。そっと覗きみると、それは絵里奈からだった。

≪今日の夜、ちょっと話せる?≫

 帆鷹がOKとだけ素早く返信した時、隣に座っていた新太が覗き見て言う。


「こんな時にLINE? 誰!? 誰!?」


 誤魔化そうとも思ったが、新太の事だ。夜に部屋を出る時には、また同じ詮索をされかねない。帆鷹はサラリとその名前を告げた。