雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

「綺麗だな……」


「……えっ?」


 律樹がぽつりとこぼした言葉に、我に返った那子が慌てる。


「いや、花火が。綺麗だって」


「あっ、うん」


 それが自分に向けられたものと一瞬勘違いした那子は、穴があったら入りたい気持ちをひた隠しにして、笑顔で誤魔化し頷いた。