雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

 悠李は十七時前に駅に到着した。待ち合わせの人達でごった返しているが、萌果はまだ来ていないようだ。

 まさか、律樹の妹と一緒に、律樹を尾行するなんて。最初は萌果のお願いに驚きと戸惑いはあったものの、ちょっぴりワクワクする気持ちもある。

 律樹と那子がどんな風にデートするのか、興味津々ではあった。とは言え、あの超絶ブラコンの萌果がはそれを黙って見ていられるのか……?

 疑問は尽きない。それでも、こうして浴衣姿の女子を眺めているのも悪くはない。悠李はそんな事を考えながら、萌果の姿を探す。


「あ、いた」


 背中側から声がして振り返ると、浴衣姿の萌果が立っていた。