雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

 ファミレスに着くと、帆鷹が奥のテーブルに皿を運んでいるのが見えた。新太は二人がけの席に腰を下ろすと、頼みもしないメニューを開いてみる。ひとしきり目を通すと、呼び鈴を押した。


「お前、どんだけ暇なの?」


 顔を見るなりそう言う帆鷹に、新太は抗議もせず溜め息をつく。


「はぁ……」


「振られたからって、そんなに凹む?」


「振られたとか言うな、断られただけだ」


「同じじゃん」


 新太は決まり悪そうに視線を逸らした。


「どうせ、ドリンクバーだけだろ」


『だけ』を強調して帆鷹が言うと、新太は頷いた。