雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

 ホールに出た悠李は、ステンレスウォーターポットを手にして、テーブルを回る事にした。さり気なく店内を見渡して、帆鷹が言っていた女子二人組を確認する。そのひとりが二年女子のエビ10ランキングに入っている長原千咲希だった事には、悠李もちょっぴり驚いた。

 ――帆鷹も隅に置けねぇな。

 悠李はそんな事を思いながら、順番にテーブルを回って、千咲希と穂香のテーブルに立った。


「失礼致します。お冷お入れ致しましょうか?」


「……あっ、江坂先輩」


 目を丸くして言った穂香に、悠李は初対面ながらフランクな笑顔を向ける。