雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

 律樹がファミレス前の横断歩道を渡ったところで、帰り支度をした那子がファミレスから出てくるのが見えた。


「桜川!?」


 あまりの不意打ちに、律樹は呟きをもらす。

 律樹に気付いた那子は、驚きに目を見開いて、その足を止めた。律樹は那子へと歩みながら言う。


「桜川、今日バイトもう終わり?」


「あっ、うん。今宮は江坂に大会の報告?」


「俺が大会だって知ってたんだ?」


「江坂が言ってたから。それで、どうだった?」


「優勝した」


「おめでと」


「おう。ありがと」


「江坂、さっき休憩終わったから、ホールにいるよ? じゃあね」


 歩き出した那子を律樹が呼び止めた。