雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

「バーカ。冗談に決まってんだろ」


「冗談ならもっと冗談らしく言えよー。マジ焦ったし」


「ひとりで焦ってろ」


「なぁ、帆鷹も好きな子作れよー。俺一人で片想いとか寂しいじゃん」


「何で俺まで新太の片想いに便乗しなきゃなんねーんだよ」


「便乗ってか、帆鷹が好きになる女ってどんなんか、めっちゃ興味わいてきたっ!」


「万が一好きな奴が出来ても、新太には言わないから気にすんな」


「何だそれ! 俺達の間に隠し事は絶対ナシだかんなー!」


 新太は帆鷹にじゃれつくと、軽くヘッドロックをかけた。

 そんな二人の様子を遠目に見つめながら、穂香はいつにない焦りを心密かに感じていた。