雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

「やっぱ、それはない。俺は他に好きな子いるし」


「だろ? それと俺も同じ」


「帆鷹は別に、好きな子とかいねーじゃん」


「他に好きな女がいるとかいないとかの問題じゃなくて、好きじゃなきゃ付き合えないって言ってんだよ」


 自分に例えられて、新太はようやくそこで納得する。


「あーね。なるほどな。そういう話するとさ、つくづく帆鷹ってドライなのか、ウエットなのかわかんねー」


「ウエットとか、人を湿気の塊みたいに言うのやめろ」


「なあ、まさか女に興味がなくて、男にあるとかじゃねぇよな?」


「だったら、どうする?」

 
 やけに真顔の帆鷹に言われ、新太はヒィー! と声をあげそうになった。


「俺を狙ってんなら無理だぞ? 俺は飽く迄ノーマルだから!!」


 必死に拒絶する新太を呆れながら帆鷹も笑う。からかいがいのある新太がおかしくて、こんな風につい構ってしまう帆鷹だった。