雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~

「野原絵里奈から告られたりしたら、さすがの帆鷹も付き合うだろ?」


「何で?」


「は?『何で』? あの野原絵里奈だぞ? エビ10二年連続一位の野原絵里奈だぞ? 断る理由ねーじゃん」


「好きじゃなかったら、断るだろ」


「えっ!? 帆鷹、野原絵里奈の事嫌いなのか?」


「『嫌い』ってわけじゃないけど、彼女としてどうこうとか考えた事ねぇし」


「バチ当たりな奴だなー」


「じゃあ逆に訊くけど、もしも新太が野原に告られたら、即答で付き合うわけ?」


「そりゃ……」


 言いかけた新太の脳裏に、ライブハウスで出会った眼帯の女の子が浮かぶ。


「学校も学年も名前も知らない眼帯女子をきれいさっぱり忘れて、野原で手を打つわけだ?」


 帆鷹は見透かした様な眼差しを新太に向け、不敵な笑みを浮かべた。