その夜、バイトを終えた那子が店を出ると、店前の駐車場に悠李の姿があった。バイトが終われば誰よりも先に帰る悠李がいるなんて珍しいと思っていると、那子に気付いた悠李が言った。
「桜川の家って、南町(みなみちょう)だったっけ?」
「そう……だけど」
「だったら通り道だし、一緒に乗ってけば? 今、迎えが来るからさ」
「アタシはいいよ。だいたい、迎えに来るって彼女でしょ? 今日の朝も学校に送ってもらってたの見た」
「あ? 見られてたんだ? けどそれ彼女じゃないし、これから来るのも彼女じゃないから」
あっけらかんと言う悠李に、呆れて口がポカンと開きそうになる。
「桜川の家って、南町(みなみちょう)だったっけ?」
「そう……だけど」
「だったら通り道だし、一緒に乗ってけば? 今、迎えが来るからさ」
「アタシはいいよ。だいたい、迎えに来るって彼女でしょ? 今日の朝も学校に送ってもらってたの見た」
「あ? 見られてたんだ? けどそれ彼女じゃないし、これから来るのも彼女じゃないから」
あっけらかんと言う悠李に、呆れて口がポカンと開きそうになる。



