君依存

入り口に、堤君が立っていた。

「つ、堤君、まだいたんだね」

急いで、堤君の横を通りすぎようとした。

「遠藤さんこそ、こんな時間まで、何してたの?」

堤君はふみかの腕をつかんだ。

その行動に驚いたふみかは、足を止め、堤君を見上げた。

「あの人のところに行くの?」

「あの人?」

「湊岳……」

「え……」