観念して、急いで向かうことにした。

「で?何買うんだよ」

「何でもいい。商品を渡すのは、あの人にしろ」

真一が指さしたのは、髪の毛を後ろに一つしばりしている、大人しそうな女性だった。

人ごみをかき分け、何とか商品を手にした。