結局登校中の会話は、体育祭の話で終わってしまった。

「ほぉら、急げよぉ。お前ら、いつもギリギリだな」

駐輪場に自転車を置く間、生徒指導の教員が視線が痛いくらいに感じるなぁ……

私たちは肩を縮めながら、いそいそと昇降口に向かった。

「なんでいつもこんなぎりぎりなんだろ……」

下駄箱に靴を突っ込みながらぼやいていると、頭の上にバッグがのっかった。