君依存

「堤君、今日はお弁当じゃないんだね」

ふみかは、堤君を見上げながら話をした。 

「……」

堤君の様子が少しおかしくて、彼の視線の先に目をやると、そこには、湊岳先輩が友達とじゃれている姿があった。

「あ、湊先輩だ」

ふみかは、先輩の方へ行こうと堤君から離れようとしたが、突然堤君に手を握られた。

「えっ?」

ふみかは驚き、堤君を見上げた。