首を傾げた私を横目に、りこは何か言いたげだった。

「とっくに授業始まってるのに、何やってんだろ……。行こう。りこ」

私たちは、急いで整列している一番後ろに並んだ。

「なにやってたの?」

あ、堤君。

「ちょっと、水分補給してたの」

「そっか」

りこは私のわきをつついてきた。

「いたいな。何?」

目を丸くしてるりこは「堤君が、あんたに話しかけてる」と言った。

話すでしょ?クラスメイトだもん。