「なに言ってんの」

脇をつつくりこの顔は、なにか企んでいる顔だ。

「いこ!」

まぁ、りこの場合先輩より体育のほうが優先だろうけど……

りこは軽い足取りで、運動場へ向かっている。

私は、ゆっくり歩きながら、教室のある棟を見上げた。

二階の一番左の教室に先輩がいる。

あ、先輩が見えた。

ん?

「先生に怒られてるし」