岳は少しすっきりした顔をしている。

その表情を見て、俺は「昼休み、その子に会いに行こう」と言っていた。

意外にも乗ってくれた。

でも心配になった。

そんな心配をよそに、目当ての子の手を引っ張って、どっかに消えてった。

取り残された俺の身にもなってもらいたいもんだけど、隣にいたあの子の友達が、なんだか嬉しそうに、二人の後姿を見ていた。