りこにそんな目で見られると、視線が泳いじゃう。

「ま、あんたがいつも見てるのは、あそこにいる堤君だもんねぇ」

りこはそう言って、窓際の一番前で丸くなって早くも寝ている堤凌太(ツツミリョウタ)を指さした。

やば……なにあの寝顔……

一気に耳まで赤くなった。

りこは、そんな私の反応を見るのが楽しくて仕方ないのだ。