ううぅ……


男の人の部屋に入ったことないから、

緊張しちゃうよ。


お父さんも子どもを部屋に入れるような

人ではなかったし。



『もしかして緊張してる?』


先生の声に頷くことすら、できない私。


まるで、蝋人形のように固まってしまった。



『一緒に入ろうか?』


少し腰をかがめて、私と目線を合わせると、


少しだけ私の肩をたたいた。